吉野で作られるお箸は、お箸の為だけにわざわざ木を切っているのではなく、建築余材や間伐材を使用しています。自然の恵みを一切無駄にしない先代からのエコに取組む知恵を受け継いでいます。
昔から吉野の豊かな自然は、木を植えて育て、育った木を伐採し、また植えるということを繰り返すことで、森に光を入れ、山を適正に循環させてきました。
- ※間伐材とは
京都議定書で日本は、温室効果ガスを2008年~2012年の間に1990年の排出量よりも6%削減することを約束しています。達成計画の内訳は、約6割が森林による二酸化炭素吸収です。効果的にCO2を吸収させる森林を育成するには、下草刈りや間伐といった手入れが必要になります。手入れが行き届かない森林でも、もちろんCO2を吸収しますが、枯死等でCO2を放出したりして効率良く吸収がされません。
森林の成長とともに木々の間が密集してくると、森に光が入らなくなり、枝を広げることができない木が増えてきます。木々の間に隙間ができるよう間隔を空けて伐採することで、健全で太く立派な木が育つ環境が整ってきます。その時に伐採された木を「間伐材」といいます。間伐作業は、山を豊かにする上で必要不可欠な手入れなのです。
世界の中でも森林が多い日本ですが、木材供給量の8割を輸入材にたより、それらは大量の燃料を消費しながら諸外国から運ばれてきます。また、現在、国内で使用されている割り箸の98%は外国で作られた非常に安価な割り箸です。日本では、建築余材の有効活用で割り箸を作っていますが、原木価格の安い外国では、原木一本を全て割り箸にします。
そのような状況を背景に、日本国内では国産材の自給率が低下し、林業の衰退とともに、森林の手入れが資金面で困難となり、森林は荒廃し続けています。
吉膳は吉野の間伐材を使用することで、山への資金還元をおこない、森林が適正に循環し、良い状態が永続するよう努めております。また、これからの行動が温暖化防止に繋がると考えています。
ご使用後の割り箸については、王子製紙様のエコ活動のご協力により、各地域の近隣の工場にお送り頂く事で再び紙の原料として生まれ変わります。
割り箸回収活動(王子製紙株式会社)