手にしたときの木肌のなめらかさ。丁寧な仕事がほどこされたお箸は、触れた瞬間にその違いが分かります。
素材や形に合わせて一本一本、手作業で削られる吉膳のお箸。熟練した職人が使う鉋は刃先まで丹念に研がれ、それで削ることによって表面につやがあり、使い勝手のいい箸ができます。
日本の伝統的な木造建築に、木の地肌をそのまま生かして使う白木造りが多く見られますが、その柱は鉋で仕上げられることで、つややかな美しい光沢があり、同時に優れた耐久性を持つといいます。吉膳の箸には、それと同じ匠の技が生きているのです。